打楽器にトライアングルが加わりました!
みなさんに大人気です♫
トライアングルを含めたこちらの小物の打楽器は、リズムの練習に使います。
聴こえたリズムをまねしてたたいたり、リズム譜を読んでたたいたり…
みなさんそれぞれ好きな楽器を選び、リズムの練習に取り組んでいます!
今月のミニブログでは、聴こえたリズムをまねする生徒さんの様子を、少しご紹介しておりますので、よければご覧ください♫
そして、こちらがリズム譜です↓
音符は、形によってその長さが変わり、それぞれの長さに合わせた読み方があります。
例えば…
♫ てぃてぃ(たた)
などなど。
楽譜には、音符の読み方は書いていません。
音符の読み方が分かること、音符の読み方を口で言いながらリズムをたたけることを目標に進めています。
音符を読む、リズムをたたく、という二つの動作を同時にこなすことは、ピアノを弾く時にも役立つ練習法です。
また、リズムをたたく動作というのは、リズム感だけではなく運動神経も関わってきます。神経系の発達段階にある幼児期の生徒さんにとっては、手の動きと言葉を合わせるだけでも難しいです。
特に、手を速く動かさなければならない「♫てぃてぃ」になると、リズムの速さに手が追いつかなかったり、お口と合わせづらかったり…とさらに難易度が上がります。
小さい生徒さんの場合は、リズムに合わせて身体を動かしたり、身近な言葉をリズムで捉えたり、または、こちらのカードを使いながら…
リズムと言葉、手の動きが合わせられるように練習をしていきます。
ところが、中にはこんな生徒さんも…!
A君は、ピアノを習い始めた年少さんの時から、先ほどの速いリズム「♫てぃてぃ」でも、上手にたたくことができました!
年少さんとは思えないほど素早い手の動きに、驚いたのを覚えています。
そして、その手の動きは「てぃてぃ」という言葉とも、最初からピッタリ合わせることができました!!
これは、レッスンで練習をしてできるようになったわけではないので、A君の持って生まれた才能です。
今月は、そんなリズムが得意なA君を、普段のレッスンの様子も交えてご紹介したいと思います♫
A君自身もリズムが大好きです!
お気に入りの組み合わせはコチラ↓↓
本当は小太鼓のようなものがあればいいのですが…!
両手にバチを持つスタイルを気に入っているようで、この組み合わせをいつも選んでくれています。
打楽器の中でも難しいのが、両手にバチを持つスタイル。
例えば、カスタネットやすずなどの楽器は、楽器本体を片方の手で持って、もう片方の手でリズムを打ちます。
すると、リズムを打つのは自然に利き手になるので、動かしやすいです。
ところが、両手にバチを持つと利き手ではない方も動かしてリズムを打つことになるので、難易度が上がります。
さらに、両手を揃えて一緒に打つのではなく、右→左→右→左…と交互に打つとなると手のコントロールはさらに難しくなります!
A君は、そのリズム感と運動神経の良さからか、両手を使っていてもリズムが崩れません。
コントロールが上手で、バチも器用に扱えているのです。
これも、私が何か教えたわけではないので、A君自身のセンスだなぁと思います。
リズム練習のレベルが上がってくると登場するのが「両手のリズム」です。
ここでは、両手で別々のリズムをたたくことを学びます。
A君は、元々両手を別々に動かすことが得意なだけあり、この「両手のリズム」が出てきた時も楽々クリアしていました!!
A君のようにバチを使ったり、両手で持って鳴らせる楽器(マラカスやカスタネット)を使うのですが、これがなかなか難しいのです!
一度でパーフェクトにできる人はすごいと思います。上下に書かれた音符と、左右の手を一致させるのは意外と大変です。
最初は、私が音符を指しながら、それに付いてきてもらったり、「右、左、両手」と声に出しながらたたいたり…と、生徒さんに合わせた方法で補助をします。
そのうち、補助がなくてもたたけるようになるので、自分の力でできたら合格です!
慣れてきたら、拍子を数えながらたたいたり、足踏みしながらたたいたりとレベルを上げていきます…!!
こちらは、高学年の生徒さんたちが使っている教材です。
リズム好きなA君には、こちらにも取り組んでもらっています!
私の補助も必要なく、自分の力でできます!!
お休みの「うん」をしっかり感じられているのもいい所です。
音符が小さくても、譜面をよく見て、その情報を素早く両手に伝えることができているA君。
その伝達のスピードもかなり速いです。
手の場所をよく見ると、右手が上(奥)、左手が下(手前)にくるようにしているのが分かります。
リズム譜は、右手が上、左手が下で書かれているので、手の位置がそれに合うように、楽譜に対して身体を少し斜めにしずらしているのです!
これも、彼自身で工夫してやっていることなのですが、気付いた時は感心しました。
さらに、A君のすごい所は、自由にリズムをたたける所です。
楽譜に書かれてあるような決められた形ではなく、自由に。
過去に、こんな事がありました。
発表会の曲を練習していた時のことです。
私が見本としてその曲を弾いた時、A君がリズムをたたき始めたのですが、とってもかっこよくて感動しました!
言葉でうまく説明ができないのがもどかしいのですが、そこに、ドラムセットがあるかのようなたたき方だったのです!実際にはタンバリンなのですが…、そのタンバリンのへりを使ったり、タンバリンを置いていた椅子も使って音を出したりと、とても華麗な手さばきでした!!
曲に合ったリズムを自由に生み出せる…その感覚はA君の特別な才能だなぁと思います。
また、その自由な感覚はピアノを弾く時にも垣間見れました。
これは幼稚園生の時です。
ある日のレッスンでのこと。
まだメロディしか練習していないのに、左手も付けて弾いていたのです。
メロディに合う左手の音を自分で探して弾いていたようで、童謡でもディズニーの曲でも、こんな風に音楽を楽しんでいたのを思い出します。
元々耳が良いので、聴いたことのあるメロディを自分で音を探して弾くタイプの生徒さんですが、最近は、教材に出てくる曲でも、リズムを変えたり音の数を増やしたり…、ちょっとアレンジを加えて弾くことも。A君ならではの感性かもしれません。
こうした方がいいな、とかこっちの方がかっこいいな、とか。楽譜に書いてある音をピアノで弾くということだけではなく、その聴こえる音楽そのものに意識を向けられているのかなぁと感じます。
最後に、そんなA君が考えたオリジナルの指の練習をご紹介♪
スタッカートにしたり、スラーにしたり、組み合わせたり…とその場で工夫をしながら弾いています。
クラシック音楽では形が決まっていることが多いのですが、ジャズなど他のジャンルの音楽になると、アレンジやアドリブの力が欠かせません!
即興演奏とも言われますが、その場ですぐに音楽を作り出せるのはひとつの能力です。
形にとらわれることなく、自由に音楽を感じて楽しむことができるA君。
これからも、たくさんの音楽に触れて、そのセンスを磨いていってもらえたらなぁと思います!