12月の発表会まで、あと2ヶ月となりました。
みなさんがそれぞれのペースで、色々なことを乗り越え一回りも二回りも成長していく様子を、嬉しく思っています。
発表会で演奏していただくのは、生徒のみなさんに選んでもらったお気に入りの曲。
好きな曲を弾いてみたいという生徒さんには、ジブリやディズニー、アニメの曲が人気です。
知らない曲を弾いてみたいという生徒さんには、私が数曲選ばせてもらった中から気に入ったものを選んでもらいます。
好きな曲を弾いてみたいという気持ちも、知らない曲を弾いてみたいという気持ちも、どちらも嬉しいものです!
数年前、Mちゃんと発表会用の曲を選んでいた時、こんなことがありました。
♫♫♫
私が選んだいくつかの曲を、順に弾いた後のことです。
「どれか気に入ったのあったかな?」
そう尋ねると、
と、それぞれの曲を聴いて思い浮かんだイメージを話してくれたのです。
こんなにも想像力を働かせながら聴いていたんだぁ…と思いがけない反応に感激したのを覚えています。
また、曲をイメージした素敵な絵を描いてきてくれたこともありました!
♫♫♫
今回は、そんな想像力豊かな小学3年生のMちゃんをご紹介したいと思います。
Mちゃんは、耳が良く音程もよく聴き取れるのですが、それだけではなく、聴こえた音に対してとても敏感です。
音の動きが、何を表しているのかを感じることができます。
習い始めたばかりの頃に弾いてもらった曲。雪の様子を表しているのですが、Mちゃんの演奏に合わせて私が伴奏を弾いた時には
と、聴こえた音に対してすぐに感想を伝えてくれたこともありました。
曲が長くなってくると、場面の変化が生まれますが、Mちゃんのイメージは広がる一方です。
音域が低くなるという場面の変化を
と表現してくれました。発想もユニークです!
と表現してくれた時には、情景だけでなく時間の移り変わりまでイメージできていることに驚きました。
私に尋ねられてから考えて答えるのではなく(それでも充分に素敵な事なのですが)、すでにイメージを思い浮かべていたり、それを具体的な言葉や素敵な絵にして表せるのは、彼女の素敵な所だなと思います。
また、楽譜には、
などの強弱を表すものや、
などの奏法を表す、音楽記号が書かれますが、
それには、作曲家の意図が込められているのでとても大事です。
Mちゃんは、なぜそう書いてあるのかな?と、自身のイメージと重ねて考えることができます。
例えば、音の大きさが変わる所を、
と、登場人物の目線が変わるように捉えて演奏してくれたことがありましたが、彼女の想像力や考える力が、音楽を表現することに繋がっていてとても嬉しく思いました。
このような指の練習曲であっても、題名と音の動きを照らし合わせて表現してくれるので、聴いていておもしろいです。
こういった力を、「想像力」と一言で呼ぶのがふさわしいか分かりませんが、Mちゃんの頭の中には素敵な世界が無限に広がっているんだなと思います。
そんなMちゃんと、最近新しく勉強し始めたのが、音名のドイツ語読みです。
ある日連絡帳を開いたら、私が書いた覚えのない文字が…
Mちゃんが、自主的に書いてきてくれたようで、とても嬉しかったです!
最近はレッスン内でも、自主的に練習してくれるMちゃん。
難しい箇所は特に、繰り返し弾くことも大切なので、3回連続成功を目指して練習してもらうのですが、生徒さん達とはこういったやり取りが多くなります笑。
♪♪♪
1回成功しました!
私「じゃあ3回連続ね!」
生徒さん「え〜!ムリ!」
私「じゃあ連続じゃなくて3回成功にしよか!」
生徒さん「それだったらいいよ〜?」(しぶしぶ笑)
(と言いつつ、その後連続にもチャレンジしてくれるのですが!)
♪♪♪
先日の、Mちゃんとのレッスンでは…
♪♪♪
1回成功しました!
私「(お〜!上手に弾けたから次は3回連続だね…!)」
と言おうとしたところ…
Mちゃん「3回やる!」
と、自ら練習を続けてくれたのです!!
♪♪♪
新しいことも、難しいことも、自主的に取り組めるMちゃんを頼もしく思いました。
今回の発表会では、お気に入りの大好きな曲を選んでくれたMちゃん。
「好き」を原動力に、色んな力がぐんぐん伸びていく様子、とても嬉しいです。
これからも、Mちゃんの音楽を感じる心やイメージを広げる力で、素敵な世界を表現してもらえること楽しみにしています!
「これは風がびゅ〜んって吹いてるみたい」