2月のレッスンだより

毎月のレッスンブログ

『コピー』が得意!豊かな想像力でいっぱいのEちゃん♫

今月は、学校での学習発表会や、習い事の発表会など、みなさんがいろんな場所で「発表」に向けて頑張っている話を、たくさん聞きました!

「こうやってやるんだよ!」と教えてくれたり「きんちょうする〜!」と言いながらも、目を輝かせながら練習の様子を聞かせてくれる姿には、頼もしささえ感じました^_^

目標に向かって頑張るってステキなことですね。
私も応援しています!!

ピアノが関係することでは、こんなエピソードもありました…♫

ある小学校のクラスでは、担任の先生に贈る、「ありがとうのメッセージ」を集めているそうなのですが、そこに、メッセージだけではなく、お子さんのピアノ演奏も添えられたら…と、なんともステキなおアイディアを、ある生徒さんのお母様からうかがったのです。

楽譜もご用意されていて、メロディも弾けるので、あとはどんな伴奏だったら期限内に間に合うか…というご相談でした。

メッセージの提出期限まであと3日!ということでしたが、その日のレッスンの中で伴奏を覚えることができた生徒さん。本当によく頑張りました!!

その後、無事に演奏を提出できたとのこと^_^

翌週のレッスンでは、私にも聴かせてくれました!

とっても嬉しかったです!!

そして、音楽を、こんな形で誰かに届けることができるなんて、とっても素敵だなと思いました。

担任の先生の手元には、3月に届くそうですが、生徒さんとお母様の心がこもった、音楽付きのメッセージ、喜ばれること間違いなしですね^_^

今月は、こちらの生徒さんを、レッスンの様子を交えてご紹介したいと思います。

♫小学1年生のEちゃん

今回の出来事でも、その力を存分に見せてもらいましたが、得意な「耳コピ」で、すぐに音をインプットできるEちゃんの音感には驚かされることが多いです。

その力を『コピー』と呼んでいるEちゃん。
Eちゃんの持って生まれた才能ですね^_^

どこかで耳にした音楽を、ふとした時に弾いて聴かせてくれることがありますが、その音楽は、アニメのテーマ曲からクラシック曲まで、とても豊富!

ある日、クラシック曲のメロディーを弾いていたEちゃん。彼女は、バイオリンも習っているので、バイオリンで練習している曲を、ピアノで弾いたのかと思ったのですが、

「ようちえんのときにきいた!」
「コピーしてた!」

とのこと!
なんと昔の記憶から出てきたメロディーだったのです。

とても驚きました!!

そんなEちゃんのピアノ演奏は、明るく元気いっぱい!小さい頃から、そういった雰囲気の曲が好きなようでした。

Eちゃんがまだ幼稚園生だった頃のことです。
「おしゃれなおじょうさん」という曲を練習していました。

いつものように、元気いっぱいに弾いています!

子ども向け教材の曲には、挿し絵が描いてあったり、歌詞がついていることが多いのですが、それは、ドレスを着ておしゃれをした素敵なおじょうさんがダンスをしている…そんなイメージの曲でした。

Eちゃんに、曲に似合う音で弾いてみることを提案するため、こう質問してみたのです。

「この曲は何をしてるとこだと思う?どんな感じがする?」

すると…

「ピクニックに行ってる!」

と予想外の答えが返ってきたのです!

挿し絵や、歌詞からは到底思いつかないイメージでした!

Eちゃんは音楽そのものを、自分の中のイメージと直結させられるんだなぁ、おもしろいなぁ!と感心しました。

歌詞や挿し絵は、音楽をイメージしやすくするための、補助になりますが、そちらに誘導されやすいという点もあります。

もちろん、作曲者は何かを意図して作っているので、もし「正解」があるなら、「ドレスを着ておしゃれをした素敵なおじょうさんがダンスをしている。だから踊れるテンポで、優雅に演奏する。」なのかもしれません。

ただ、同じ音楽を聴いても、受ける印象が違うのは当たり前ですし、それが、言葉のない、音楽のおもしろいところです。

Eちゃんにとっては、「ピクニックに行ってる!だから、るんるん気分で元気いっぱいに楽しく演奏する。」が正解だったわけですね。

音楽そのものを感じるということ、音楽のおもしろさを、Eちゃんから教わった出来事でした^_^

その後、Eちゃん好みの元気な曲以外にも、悲しい曲や寂しい曲など、色々な雰囲気の曲に出会うことになります。

ある時、練習していたのがこのような曲でした。

レッスンで、初めて聴かせてもらった時、いつもの元気な音ではなく、とてもしずかに弾いているのです。

その演奏から、どんな曲かが伝わってきました。

「Eちゃん!すごい!どんな曲かなぁって伝わってきたよ〜!!」

と言うと、

「うん!」とうなずき、楽譜に書かれてあった『しずかに』という文字を指差したのです。

Eちゃんの好みの曲調とは、真逆とも言える曲でしたが、幼稚園生ながら、楽譜に書かれた言葉を見つけ、その音楽をイメージし、表現(しかも自主的に!)ができたこと、とても嬉しく思いました。

それから2年経った今でも、Eちゃんのたくましい想像力に、変わらず驚かされ、また楽しませてもらっています^_^

ある日、楽譜を開くと…

楽しそうな挿し絵がたくさん!
よくよく見ると、その曲名に合った、ストーリーが表現されていたのです!!

「深呼吸」という題名の曲です。
なぜ深呼吸したのか描かれていますね!
なわとびをして、つかれた様子。汗もかいてます。深呼吸をして、すずしくなったみたいです^_^

「側転運動」では、人間をロケットに例えています。人間ロケットの発射!から始まり、側転し終わったポーズまで^_^

「元気いっぱいさぁひこう」からは、朝を想像したんですね。

それだけではなく「朝、元気いっぱい!」になる前の、夜眠る時から始まっています!目覚まし時計が鳴り、起きたら太陽が出ていて、ネコちゃんにごはんをあげて、お花に水をあげたのでしょうか?見る側の想像力もかきたてられます笑

こんなにもたくさんのことを、一つの言葉や挿し絵から想像できること、純粋にすごいと思いました!!

実際の演奏にも、いい影響が表れます。
より具体的なイメージが持てているので、感情移入もしやすくなりますね!

 

普段の練習では、「あきらめない!」のも、Eちゃんのすごい所です。

もちろん、「むずかしい〜!」と思う所に、壁を感じている…そんな様子を目にすることもあります。(そんな時は、楽譜に「むずかしい」とEちゃんにより書かれています^_^)

でも、だからと言ってあきらめないのです。

Eちゃんの集中力も途切れません。
むしろ、高まる一方なのです。

この、彼女の高い集中力は、練習だけでなく、本番でも発揮されていると感じます。

本番独特の緊張感の中でも、ここぞ!という場面で演奏に集中できるのです。

高い集中力は、ひとつの才能だと思います。
それを持続させられるのは、これまでの努力の結果です。
日頃の練習でも、自分にプレッシャーを与える(今日の練習のうちにできるようにする!など)、そういう場面をたくさん経験しているからだと思います。

できない、難しい時にこそ、何度も何度も繰り返し、練習に取り組む姿を、これまでにたくさん見てきました。

もう充分頑張ったので「あとはお家でやってきたらいいよ〜」と、私が声をかけたとしても、Eちゃんは、自分が納得いくまでやり続けます。

少しの進歩では、満足しないのです。

頭の回転が早い彼女は、どこが違うか、なぜ間違うのか、どうしたらいいのか、この3つの事を自分で考えられています。さらに、その考えるスピードがとても早いので、レッスンでの短い時間の中でも修正しながら練習することができます。

そして、見事に、弾きこなすレベルまで頑張れるEちゃん!!!

そんな時、見守っているお母様は、Eちゃんの頑張りに、たくさんの拍手をくださいます!!

これがまた嬉しいですね^_^

こうして積み重ねてきた演奏は、誰かの心を動かすんだなと感じることも…

前回の発表会後、幼稚園生の女の子が次に弾きたい曲を教えてくれました。

それは、他の生徒さんからもよく候補に挙がる人気曲で、前回の発表会では、Eちゃんが演奏した曲でもありました。すると、「Eちゃんとおなじのをひきたい」と言うのです。「わたしも、あしもつかってひきたい、おなじのがいい」と。

Eちゃんが、ペダルを使っていたこともよく見ていたんですね。

その曲を、素敵に弾いていたEちゃんの姿に、憧れを抱いたのでしょうか。
たくさん練習して、Eちゃんのように弾けるようになりたい!と、思ったのかもしれません。その頃から、一段階ギアが上がり、これまでよりももっと練習を頑張るようになったのです。

演奏が誰かの心に届く、それだけでも嬉しいことですが、人の心を突き動かすほどの力を持っていることに感動を覚えます。

最後に、Eちゃんの想像力と創造力をご紹介!

「バーナム ピアノテクニック」という、指練習の教本があるのですが、その目次のページを開いて見せてくれたEちゃん。

たくさんの文字が書かれていました!

どうやら、余白の部分に、目次の内容をマネして書いたようです^_^
おもしろいことをしてるなぁ笑!と思いながらよく見ると、英語も、難しい漢字までも…!器用に書いてあります!!
これも、Eちゃんの『コピー』力の一種でしょうか…!

すごいね〜!?とお話しながら、さらによくよく見てみてると、元々、目次のページには書かれていない言葉が書いてあることに気付きました!!

『ピアノが上手になる』
『人気』
『ピアノ(キラキラ)』
『バイオリン(星)』

どういうことだろう…!とワクワクしながらEちゃんに尋ねると、

「本屋さんに置いてある感じにした!」

とのこと^_^

なるほど!!本の宣伝を書いてたんですね笑

「ピアノが上手になる!」は最高の謳い文句ですし、これはピアノ用の本ですが「バイオリン」と書いてあったら、バイオリンをやってる人も手に取るかもしれませんし、もしかしたら役立つかもしれません笑

バイオリンも習っているEちゃんならではの発想ですね^_^

これからも、たくさん経験して、その豊かな想像力とともに、Eちゃんならではの音楽表現を、聴かせてもらいたいなぁと願っています!

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