今月は、ご紹介したいことがたくさんありましたので、ミニブログ①②③として3つに分けてご紹介いたします♪
ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。
ミニブログ①では、リズムや調に関して、素晴らしい感性を見せていただいた生徒さんをご紹介…!
♪小学2年生の生徒さん
先月のブログでご紹介させていただいた生徒さんです。その後、タンバリンとバチを使ってリズムをたたいてもらったのですが…
どんなリズムにしようか?なんて考える時間があったわけでもなく、即興でこの動きです!!
ただメロディのリズムをなぞっているだけでは、この動きはできません…!
メロディのリズムの合間にも細かい動きが入っていますし、メロディとは関係なく、絶えず何かしらのリズムが聴こえてきます。かと思えば、止めるべき所は、ぴたっ!と休符を入れていたり、左右をたたき分けているかと思えば、両手を同じリズムで合わせたり…。
常にその場面に合ったリズムが鳴らせていることに驚きました!
音楽を感じたままにリズムを生み出せるのも、迷うことなく躊躇なく手を動かせる瞬発力もすごいなぁと思います^_^
私にはできません…!笑
曲には、「調」という概念があります。
ざっくり言うと、曲は、明るいか暗いか、この二つのパターンに分けることができるのですが、この時、明るいものを「長調」、暗いものを「短調」と呼びます。
「明るい」でも「楽しい」でも、「暗い」でも「悲しい」でもなんでもいいのですが、どんな短い曲でも想像を巡らせたり、音楽の違いを感じ取ることが大切です。
それを、改めて生徒さんから教えてもらう出来事がありました。
♪年長さんの生徒さん
こちらは「短調」の曲です。
みなさんが使っている教材「リズムとソルフェージュ」の中に出てきます。
生徒さんに歌って弾いてもらった後、どんな感じがする曲だった?と質問すると…
くらい
かなしい
さびしい
などなど、みなさんが感じたいろんな答えが返ってきます。
こちらの生徒さんの答えは、
でした!
確かに、♩が2つずつ並んだ最初「レレララ」は、ぽつぽつ、ぽつぽつ…と雨の音に聴こえます。
その後は、「ラソファミレ…」と音が下がっていくので、なんだかとっても悲しい気分になります…。
たった4小節の短いメロディからでも、情景と気持ちを感じ取れる素敵な感性。素晴らしいなぁと思いました^_^
その後「こういう曲を、『短調』と言うんだよ〜」と(ざっくりですが!)説明しています。
「この『短調』の曲をね、ここをこうすると…なんと『長調』に変身するの!」
「長調」と「短調」という言葉があるということと、その違いを聴いてもらうようにしています。
♪小学2年生の生徒さん
「短調」と「長調」の違いを聴いてもらった時、そう声を上げて反応してくれました。
その表情は、ぱぁっと輝いており、なんでだろう?!と音の違いを不思議に思ったような驚いたような…そんな彼女の表情と素直な感性に私が感動したくらいです。
違いを知ってもらうことを目的にしていましたが、その違いを心で感じることが、どんなに大切か、彼女から教えてもらったなぁと思います^_^
このメロディの場合は、ファに♯を付けると「長調」になります。
生徒さんに弾いてもらいましたが、「短調」は暗めに、「長調」は明るく元気よく弾けました!
ぜひ聴き比べてみてください♪
また、別の教材では、「長調」→「短調」の順で学びます。
ここでは、晴れが「長調」、くもりが「短調」と、天気になぞらえて紹介されています。
「長調」と「短調」の違いは、音の並びに注目してみると分かりやすいです!
最初の5つの音を見比べてみると…
「ドレミファソ」
ドレミ♭ファソ だと → 短調
違いは「ミ」か「ミ♭」(半音下げるという意味です)。
他にも違いがあるのですが、こういった音の並びで長調か短調かが決まります。
♪大人の生徒さん
そんなことを説明しながら、実際に「長調」を弾き、大人の生徒さんに聴いてもらいました。
続けて「短調」を弾いてみると…
と生徒さん!
最初に弾いた「長調」とは違う雰囲気に反応してくださいました。そして「悲しい…!」と。
実際に、この調(ハ短調)は、ものすごく悲しい調なのです。
例えば、ベートーヴェンが作った、交響曲「運命」(ががががーん!という聴こえる4つの音がモチーフの有名な曲ですね)や、ピアノソナタ「悲愴」。どちらもハ短調で、葛藤や絶望感か漂う、とてもとても悲しい曲です。
ベートーヴェンは、自分の感情を音楽で表現した作曲でした。その悲しみにぴったりだったのが、ハ短調だったんでしょうね。
同じハ短調の曲から、悲しい気持ちを感じ取ってくださった生徒さん。
大人になっても、こんな純粋な心を持ち続けられるってとても素敵なことだなと思いました^_^
私は、そんな風に音楽を感じられていたかな?
とも。長調は明るく短調は暗い、というのが当たり前になっていたかもしれないなぁと、純粋に音楽から感じることの素晴らしさを思い出させていただきました!!