9月のレッスンブログ①
生徒のみなさんには、演奏以外にも頑張ってもらっていることがあります。
その中のひとつが、「楽典テスト」です。
これは、私が昔々お世話になったピアノの先生から教えてもらったやり方なのですが、レッスンで学んだ音符や休符、音楽記号など音楽に関する知識を定着してもらう目的で取り入れています。
毎週1枚ずつ宿題に出しているのですが、中には「もっとちょうだい!」とたくさん持って帰ってくれる子も。大変じゃない!?と思いつつも、そのやる気をとても嬉しく感じる瞬間です。
習い始めの生徒さんには、テストではなく、音楽ノートの宿題になりますが、音符や記号を目にする機会が多くなるようにしています。
「楽典テスト」はこのように進んでいきます。
↓
レベル:①A〜Z(24枚)
↓
レベル:②A〜Z(24枚)
↓
レベル:③ A〜Z(24枚)
↓
続く…
この「楽典テスト」、今一番進んでいるのが、小学3年生の男の子の生徒さんです!
レッスンの様子も交えてご紹介いたします♫
レベル③のNまで進んでいます!
レベル①を昨年からスタートし、一年と少しでレベル③まで…本当によく頑張りました!!
レベルが上がるにつれ、新しい音符や休符、音楽記号がどんどん増えて難しくなっていきますが、いつも積極的に取り組んでくれるのが、とても嬉しいです。
習った言葉をよく覚えているのにも感心しますが、忘れてしまった時に「分かんない!」とならずに「あ〜なんだったけ〜!」と思い出そうとしてくれます。
「分かんない!」だと脳の動きは止まってしまいますが、「あ〜なんだったっけ〜!」と思い出すことで脳の神経が繋がって強くなるそうですので、彼の記憶力の良さも納得です。
そして、書いてある字がいつも丁寧なのも、彼の良いところだなぁと思います。
新しく知る言葉というのは、なかなか定着しにくいものだと思いますが、どんなに難しい言葉でも興味を持つことができ、自分の中に新しい知識としてすぐに取り入れることができること、とっても素晴らしいです!
こちらは、音階の名前を覚えてもらう時に使ったカードです。
日本では、なぜか色々な国の言葉が使われます。「ドレミファソラシド」はイタリア語なので、日本語やドイツ語の読み方をお勉強してもらうのですが、これらの言葉も、彼はすぐに覚えることができました!!
あまりの早さに驚きましたが、お家でもお母さんに聞いてもらったりして覚えてきてくれたようです。カードにも素敵な工夫をしてきてくれていました♫
ちなみに、それぞれの言葉はこのような場面で使われます。
「ドレミファソラシド」→イタリア語
♫マメ知識
音楽記号(フォルテやピアノなど)もほぼイタリア語が使われています。実際に、音楽とは関係ない日常の場面でも、使われるそうですよ!
有名なのは、dolce(ドルチェ)。
デザートという意味ですが、音楽用語では「甘く、優しく」という意味になります!
「はにほへといろは」→日本語
♫マメ知識
昔の日本では「ドレミ…」ではなく「はにほ…」と歌っていたそうです。
例えば「ちょうちょ」は「ソミミー」ではなく「とほほー」となりますね!日本語で歌ってみるのもおもしろいです!
「CDEFGABC」→英語
♫マメ知識
ギターなどで使うコードネームもこの表記ですね。
例えば、Cだけで「ドミソ」と一度に3つの音を表せます。Cm、C7、 Cdim…などと、隣に何かを付けるだけで「ドミソ」がどんどん変身していくのはコードネームのおもしろいところです!
「CDEFGAHC」→ドイツ語
♫マメ知識
「ツェー、デー、エー、エフ、ゲー、アー、ハー、ツェー」と読みます。クラシックの世界で音を読む時に使うのが、ドイツ語です。
オーケストラや吹奏楽でも使われますが、トランペットやクラリネットは、楽譜には「ラ」と書いてあるのに、実際に鳴る音は「ソ」…こんな事が起こります!
この場合は、楽譜の「ラ」→「A(アー)」とは読まず、鳴る方の音「ソ」→「G(ゲー)」と読むのです…!
発表会に向けて練習しているのは…♪
こういった曲では、メロディを変えることはできませんが、左手(伴奏)は自由です。
と尋ねると、どっちがいいか答えてくれます。
時には何度も聴き比べて、考えてくれることも。「○○だからこっちの方がいい」などと、ちゃんと理由を付けてくれるのもすごいです!
音楽を心で感じられているからこそかなと思います。分析もできますし、素敵な感性ですね。
こちらは、以前、レッスン内での発表会で動画撮影を行なった時の曲♪
楽譜や、ご家族の皆さんに書いていただいた温かいメッセージを見ると、毎週毎週頑張っていたこと、どんどん上達して、本番では素晴らしい演奏を披露してくれたことを思い出します。
以前、何かの話の流れで、お花が好きだと教えてくれた彼。お花を育てるのも、得意なようです。
「種から育てた花が色んな色に咲いたんだよ〜」と聞かせてくれたこともありました。
ピアノを練習して本番で演奏する事と、種から芽が出て花が咲くまで育てる事ってなんだか似ているかもしれないなぁと思います。
お花に水をあげて育てるように、曲も素敵に育てていけたら嬉しいです。
次の本番での演奏も、素敵なお花を咲かせてくれることでしょう♪今から楽しみです!
「どこの音域がいいかな?」